COMDEKS フェーズ4: 自然共生社会 SATOYAMA イニシアティブ推進プログラム
COMDEKS フェーズ4: 自然共生社会 SATOYAMA イニシアティブ推進プログラム
2024年11月10日
SATOYAMA イニシアティブ推進プログラム(COMDEKS)は2011 年、SATOYAMA イニシアティブの旗艦プログラムとして、地域社会と連携し、ランドスケープとシースケープで自然資源の持続的利用を促進する目的で発足しました。社会生態学的生産ランドスケープおよびシースケープ(SEPLS)と呼ばれるこれら陸域・水域環境は、農林水産業をはじめ、多くの用途に用いられています。その生産性とレジリエンス(強靭性)は、全世界でこれら環境に依存して暮らすコミュニティの経済的なウェルビーイングや文化的アイデンティティに欠かせません。
COMDEKS プログラムは地球環境ファシリティ(GEF)の小規模無償プログラムを通じ、地域社会や先住民族、市民社会に直接、暮らしやウェルビーイングを改善し、生物多様性を保全し、気候変動に対処、地元の文化やしきたりを守る地域主導型のプロジェクトを実施するための少額資金を提供しています。この点で、COMDEKS の活動はSEPLS の生態学的レジリエンスに寄与するだけでなく、その域内にあるコミュニティの社会的、経済的レジリエンスも高めています。COMDEKS は地域社会のガバナンスと参加型の意思決定 プロセスを充実させることにより、人間が自然資源を効果的に管理し、自然とさらに調和 して暮らすために欠かせない道筋を提供します。また、それぞれの地域で成果を上げたイ ニシアティブから得られた知識と経験を収集、普及することで、全世界で他のコミュニティ がさらに幅広くこれを採用できるようにしています。
COMDEKS のフェーズ1 とフェーズ2 は、生物多様性条約(CBD)事務局の生物多様性 日本基金(JBF)の資金供与を受け、2011 年から2018 年にかけて、国連開発計画(UNDP) が環境省(MOEJ)、CBD 事務局、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS) とのパートナーシップにより実施されました。2020 年に発足したCOMDEKS フェーズ3 では、フェーズ1 とフェーズ2 で得られた成果の定着に重点を置きつつ、政策対話を実施し、2020 年から2022 年にかけてCBD で交渉が行われた昆明∙ モントリオール生物多 様性枠組みの策定に向けた情報の提供を行いました。