COMDEKS フェーズ4: 自然共生社会 SATOYAMA イニシアティブ推進プログラム
COMDEKS フェーズ4: 自然共生社会 SATOYAMA イニシアティブ推進プログラム
2024年11月10日
SATOYAMA イニシアティブ推進プログラム(COMDEKS)は2011 年、地域社会と連携しランドスケープとシースケープで自然資源の持続的利用を促進するSATOYAMA イニシアティブの旗艦プログラムの旗艦プログラムとして発足しました。社会生態学的生産ランドスケープおよびシースケープ(SEPLS)とも呼ばれるこれら陸域・水域環境は、農林水産業をはじめ、多くの用途に用いられています。その生産性とレジリエンス(強靭性)は、全世界でこれら環境に依存して暮らすコミュニティの経済的なウェルビーイングや文化的アイデンティティに欠かせません。
COMDEKS のフェーズ1 とフェーズ2 は、2011 年から2018 年にかけて、国連開発計画(UNDP) が環境省(MOEJ)、生物多様性条約(CBD) 事務局、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS) とのパートナーシップにより実施され、20か国で200を超える草の根の関連プロジェクトを支援しました。2019 年から2022年のCOMDEKS フェーズ3 では、フェーズ1 とフェーズ2 で得られた成果の定着に重点を置きつつ、政策対話を実施し、CBD第15回締約国会議(COP15)での昆明∙ モントリオール生物多 様性枠組みの策定に向けた地域レベルからの情報提供・経験共有を行いました。
2022年12月にカナダ・モントリオールで開催されたCOP15において、今までのパートナーに加えて経団連自然保護協議会(KNCC)も強力なパートナーとして加わり、COMDEKSのフェーズ4の開始が発表されました。このフェーズには、MOEJとKNCCから6年間で総額約10億円の資金が提供されています。これまでのCOMDEKSのフェーズと同様に、フェーズ4もUNDPのグローバル環境施設小規模助成プログラム(GEF SGP)の枠組みで実施されています。
COMDEKSフェーズ4は、ランドスケープ・シースケープレベルの統合的な地域活動を促進し、昆明・モントリオールグローバル生物多様性枠組みの実施に具体的に貢献することを目指します。これには、地球全体で30%の陸地・海域で生物多様性の保護を拡大する「30 by 30」目標に関するターゲット3、劣化した土地の少なくとも30%を回復するターゲット2、および農業、林業、その他の生産部門における生物多様性の持続的利用に関するターゲット10が含まれます。また、このプログラムは、各国の国家生物多様性戦略及び行動計画(NBSAPs)に基づき、社会生態的生産地域および海域における生物多様性資源の持続可能な利用の実施にも貢献します。